2019年5月31日金曜日

5月31日




紫陽花が始まっちゃった

また鎌倉が賑わうぞ〜



父がまた二日間の睡眠タイムに入ったので
今日はひとりで
ハワイアンパンケーキを食べに行ってきた

すごいクリームが乗ってるやつを
モリモリ食べてやる〜
と意気込んでいたんだけど
やっぱり目の前にすると怖気づいて
シンプルなのをモリモリ
メープルシロップ おいしかったな〜

ところが怖気づいてもまだ
今も胃がもたれている
もう肉体がこのヤングで乙女な気持ちに
ついてきてくれない



昨日は超久しぶりに
私の20代の中心にいたひと達と会い
+アイドル犬ひとりに連れられて
葉山の海を散歩して
すんごく良い風に吹かれて
からだの中の酸素が入れ替わった感じ
サッパリした


渋谷から来ていた相棒が
家に帰って鏡を見ると
顔がくしゃくしゃだった と

太陽と潮風と笑いっぱなしで
くしゃくしゃになっちゃうんだよな
40代は



2019年5月29日水曜日

5月29日




ご近所さんちの梅

全然剪定してなさそうだけど
たわわ

山の家の梅もこんなだったらいいな
一ヶ月後に収穫に帰る予定




毎週看護師さんが来てくれるようになり
父はあからさまに
かったるそうにやる気なさそうに
体操したり 髭を剃ってもらったり

でも
前よりもきちんと排便できていることで
幻視も和らいでいる気がする
そんな気がするだけかもしれないけど


定期的にやってくる
私のかったるくてやる気ない時期と重なり
ここ数日父には近づかないようにしている

なるべく顔を合わせないようにしてるのに
「どうしたの 良く目が合うよね」
なんて言ってくる

幻視 和らいでるのかと思ったら
私と父が見つめ合ってる幻視を
勝手に見ているようだった

尚更今は気を遣って
父の様子を見に行かなくても
大丈夫だなと安心した


2019年5月26日日曜日

5月26日




夕方散歩に出て歩き出すと
始めは風が涼しくて気持ち良い

そのうちからだが温まって
風の温度は下がっていくはずなのに
ぬるく感じるようになる

車がたくさん通るアスファルトの道が
余計にぬるくて歩きたくなくて
なるべく静かな道を選ぶけど
どうやっても歩きたくない道を
歩かないといけないときもある

そうか
この道を歩かないと
家に帰れないんだよな
と思ったら
そんなに嫌がっててもしょうがないな
と思った



父の待機に費やしたこの一年
ソファに座ってる時間の長かったこと

おしりがおしりじゃないみたいに
ペッチャンコになっていて驚いた

数日前から
スクワットを始めて筋肉痛

夏場は散歩に出るのも暑そうだし
家でしっかり尻筋を鍛えないとな


2019年5月25日土曜日

5月25日




あっという間に半袖だ

風が吹いてきても暑いなあ

毎日毎日
変化してるんだな

ひとつの家庭も
世界も
宇宙も



認知症が進行しない予定だった父も
どう見ても進行しているし

こないだ会いに行った父の叔母も
デイサービスでは穏やかだけど
自分の家に帰ると
しっかり進行具合が見て取れるらしい

表面的にはわからなくても
そのひとらしさが一番出る場面で
その変化が良く見えるそう


叔母ちゃんはお客さん商売をしてたので
人前に出るとシャンとするみたいだし
父も家族以外のひとがいるとキリリとなる

叔母ちゃんのデイサービスに来てるひと達も
全然認知症には見えないひとばかり

側から見ると
周りを困らせるような
問題行動をするようには見えない
ふつうのおじいちゃんおばあちゃん達だった



いろんな方向から見ないとわからない
ほんとうはすごく変化してるかもしれない

でも本人は無意識にでも
ちょっと無理してがんばってる姿を
みんなに見せようとするんだな

そのひとの習慣や美徳は
根強く残るみたいだ


2019年5月22日水曜日

5月22日




おいしそうなベリーがなっていた

今日も通ったら
なくなっていた

食べたかったけど
ちょっと怖い
昔みたいに直感だけでは
口に入れられなくなった



今週から週に一回
父の排便コントロールのために
看護師さんが来てくれることになった

時々看護師さんが
家に来てくれるということの安心感

自分だったらなるべく
お医者さんにはかかりたくないのに
自分以外のひとは 最低限でも
プロにお世話になっていてほしいと
思うようになった


10年くらい前
親友が癌で亡くなったのだけど
そのひとは自然療法で治したがっていた
でも奥さんが「安心できないから」と大反対で
あらゆる抗がん剤治療を受けて
最後にはなすすべがなくなり
亡くなってしまった

その頃私は
自分の治療法さえ自分で選択できない親友が
かわいそうだと思ったりしたけど
今は奥さんの気持ちもわかるな

今でも私は
本人に選択してもらいたいと思うだろうけど
近くで見ているひとは
自分のからだじゃない分
不安も大きいのだと思う


私だってもうすでに
看護師さんが来てくれるってだけで
もう何があっても大丈夫ってくらい
日々の介護も怠ってしまいそうなくらい
大安心しちゃってるもの


2019年5月20日月曜日

5月20日




朝から辛そうな父

顔を見に行く度
苦しいと言っている

寝てても起きてても苦しそう

でもどうやら
自分でも何がどう苦しいのか
あんまりわかってなさそうだ


今日はマスクを手に持ってじっと見て
これはなあに?となっていた
自分からほしいと言って
時々使っているのに

そのうち相手が何を言ってるかどころか
自分が伝えたいことの
単語が出てこなくなって
伝えられなくなってくるのかな

正確にはもう 半分くらいしか
伝えられてないように感じているけど



そんな感じになってきた父が
辛くておなかすいてないけど
ちょっとでもごはんを食べなきゃと
居間に来て
ソファーにどんと座って
窓の外を見て
「虹が出てるね」
と言った

全然出てなかったけど
父には虹が見えている

いろいろ不自由が出てくるけど
出てないのに虹が見えてるなんて
けっこう幸せなおじいちゃんだな


2019年5月18日土曜日

5月18日




昨日の父はごきげんで
自分からお風呂に入ってサッパリ

養命酒も飲んで
拍車がかかったようで
一度寝たはずなのに
夜中にケンチャンに手伝ってもらって
古〜〜いワインを開けて
チーズとハムも並べてもらって晩酌

せっかく開けた20年もののワインは
すっかりワインビネガーになってしまっていて
残念だったみたいだけど
よっぽど調子が良かったのだろう

ケンチャンも楽しかったと言っていたし
父がとってもふつうだったと言っていた


観察していると
幻視モードがピークに達すると
徐々にまたふつうになってくる

寝ちゃうとその変化がわかりにくいけど
起きている間に戻ってくるときもある


そうは言っても
夜中に起きてきて晩酌してるところは
決してふつうじゃないんだけども


2019年5月17日金曜日

5月17日




今日はずっと観たかった映画を観に
本厚木までドライブ

認知症になってしまった
高齢のおばあちゃんを
もっと高齢なおじいちゃんが介護する姿を
娘が撮影し映画化したドキュメンタリー

携帯もナビもないので
手書きの地図を持っていったんだけど
しっかり迷って
本編上映開始直前に滑り込む

泣いたり笑ったりしてたら
あっという間に終わってしまった


自分が認知症になってしまって
混乱して泣きわめくおばあちゃんに
おじいちゃんが
「(混乱するより)感謝しろ」
と言ってたのが印象に残った

それはすごく難しいことだということは
もう知ってるのだけど
やっぱりそういうときには
感謝できるようでありたいな
と  改めて思った



因みにうちは
もし認知症になったら
ケンチャンはうちの裏山で
野生に帰ると言っているので
そうしてもらおうと思っている


2019年5月16日木曜日

5月16日




父が起きてきて
ふつうの状態を通り越して
ちんぷんかんぷんを言い出すと
始めはうんうんと聞いてみたり
笑い飛ばしたりできるけど
間もなくウザくなって
イライラしてくる

妄想や幻視に
私を組み込んでくるのがまたウザい


今日なんてお客さんが来て
インタビューがあると言うので
うんうんと聞いてたら
私にインタビューしたがってる
なんて言うから
たまったもんじゃない

ちょうど買い物に出かけようと思ってたので
こういうときはウザさが上回り
躊躇なく父を置いて外に出る


幻視に付き合う派のあのひとだったら
上手にインタビューを受けるかな

大きなからだで
うちの弟の子供たちとも
全力でお医者さんごっこしてくれたみたいだし

一度遊びに来てもらって
どんな風にドラマチックに父に付き合うのか
お手本を見せてもらいたい


2019年5月15日水曜日

5月15日




いないみたいに眠り続けてた父は
だいたい3日目の朝くらいには
ふつうの顔して起きてくる

私は3日前までのこととなると
いつもなんとなく忘れてしまう

だから
父がいつものように
ちんぷんかんぷんなことを言い出すと
あれ?まだそんなこと言ってるの?
と頭が不思議な感じになる


この一年ずっと
同じことを繰り返しているのだけど
なぜか脳みそが
なかったことにしようとする

眠り続けて起きてきたときには
いつかふつうの父に戻ってると
どこか脳の片隅にある
望みを捨てられないかのようだ


そんな中今朝の父は
このままでいてほしいと
そりゃあ思ってしまうよというくらい
久しぶりにふつう

朝も昼もちゃんと食べて
おやつも「これはほんとうにおいしい!」
と幸せそうに食べていた

それは何って
小川軒のレーズンサンド

食べたことないけど
そんなにおいしいんだな〜

レーズンサンド食べてたら
ふつうでいてくれるのなら
糖質過多だって言われても
毎日買ってくるのにな


2019年5月14日火曜日

5月14日




ユキノシタの天ぷら
食べたいけど
ここまで生い茂ってると
なんだか手が出ない



父が眠っている日は
まるでいないみたいに静かで
何も要求してこないし
何の手もかからないのだけど

基本的に
待っている
父が起きたときのために

チャンスとばかりに
せめて水分は摂らせないと
脳みそがどんどん乾いていってしまう

私もせっせと水を飲むようになった
脳みそが乾いたら嫌だから

脳みそは良質の油と
水を求めているそうだ



今日は一日雨で
外もしっとり

篠山のたんぼも潤ったかな


2019年5月12日日曜日

5月12日




それにしても父は
良くしゃべるようになった

トンチンカン過ぎて
何を言ってるのか
全然わからないのだけど

先日の
新しいケアマネージャーさんとの
ご対面のときも
それはそれはペラペラと良くしゃべっていた

私はこんな父を
こうなるまで知りませんでした
と言ったら
ケアマネさんがびっくりしていた


ケアマネさんの前では
父はやっぱりよそゆきの父で
でもいつも聞けない父の気持ちを
いろいろ聞くことができた

わかってはいたけど
明確になったのが
父は父自身の生活が
一番大事だと思っていること

私の生活を縛るのは悪いとは思うけど
私はまだ若いんだし
父が一番大変なんだと言っていた


子供の幸せより自分のことが
大事な父だということは
こうなってすぐに気がついた

始めは悲しかったけど
今はそう言ってくれてありがたい

そしたら私も
ちゃんと自分のこと考えて
これからの選択をしていこうって
思えるようになったから


2019年5月11日土曜日

5月11日




先日父の介護認定の更新をしたら
今日新しい介護保険証が届いた

要介護3と書いてあった
なんだよ もう3になっちゃったのか。。

要介護2から1に繰り下げかもと
勝手に思い込んでいた
調査員さんが大変そうだと言ってくれてたのは
社交辞令じゃなかったんだ

3になったら選択肢が広がるのに
と思っていたけど
なったらなったで悲しい




昨日は父が寝てる間に抜け出して
ひとりでおいしいものを食べちゃおうと
ちょっと足を伸ばして
ランチをしに行った

そしたらパンで長年お世話になっていた
お友達ご夫婦に会った

すごく久しぶりに会ったふたりは
私の抱いていたイメージを
もひとつ上回るやさしさで
私の話を聞いてくれて
ふたりの話もしてくれた

今の自分にぴったりの人達に会えた気がして
ほんとうに縁とは面白いなと思う



家に帰ると父はまだ寝ていた
24時間眠り続けて
ほんの少しだけ水を飲んで
また朝まで眠り続けた

朝ごはんをかろうじて食べて
今もまだ寝ている

父が要介護3だということは
うちでの当たり前の日常は
そんなに当たり前ではないってことなんだな


2019年5月10日金曜日

5月10日




あまり美しくない話だけど

父は便秘と下痢を繰り返すようになってしまい
おしりが悲鳴をあげているようで

背中をまあるくして
痛そうに座っている
なんとかできないかと考える


なかなかお風呂にも入ってくれないので
おしりを清潔に保つためにも
ウォシュレット!と思い
二階のトイレだけにある
ウォシュレットを使えと言っても
なかなか階段をのぼるのがおっくうなようで
一階のトイレにもウォシュレットを買うことに

でも 最新式を買っても
使えなかったら意味がない
二階のと同じのを中古で見つけた

まだナショナルだった頃の古いもの
ウォシュレットを中古でなんて
自分的にはナイ話だけど
使えなかったら意味がないので購入した


次の日届いたは良いけれど
ケンチャンがいないので
自分で設置しないといけない

説明書を読んでみても
情報処理能力が乏しいため
何が何だかわからないけど
とりあえずやり始めてしまう性格なので
後先考えず広げてしまった

始めてみて気づく
設置が終わるまで父が一階のトイレに行けない
今日中にやらないと
明日にはもう寝込んでしまう
二階になんて 行ってくれるはずがない


ちょっと焦りながら
ひとつひとつ進めていったら
どうにかそれっぽくなってきた

閉じていた水道の元栓を開けてみて
トイレの様子を見に行くと
水道管とウォシュレットの接続部分から
ジャージャーと水が出ていた

トイレが詰まってあふれたわけじゃないし
とのんきに構えていると
トイレの外まで水があふれ出した

急いで元栓を閉めに行って
水浸しの床を山盛りのタオルで拭いて
水漏れの原因を突き止めて
ちゃんと使えるか確認して完了

自分でウォシュレットを設置できたなんて
小さく感動


想定外のトイレ掃除ができたし
これで父のおしりの助けになれば
がんばった甲斐があるってもの

ほんと私 がんばった
がんばってる がんばってる


2019年5月8日水曜日

5月8日




ケンチャンがまたすごい荷物を背負って
山に絵を描きに行ったので
10日ほど家で大人しくしていることになる

ユーチューブも飽きたし
庭がジャングル状態なので
草むしりを始めたら
これがけっこう楽しい

種が落ちたり
鳥が運んできたりして
いろんなところに生え始めている小さな木も
鎌を買ってきてバッサバッサと切る

スカッとしたり
こころが落ち着いたり
気持ち良かったりして
暇つぶしにもってこいだ

山に帰ったらこの調子で
畑仕事もできるかな
と妄想する
甘いかな


本をたくさん買っても
全然最後まで読めないし
興味があることも
とっても少ない

だけどまだやったことのないことを
見つけてやっていきたい
これからの自分に
できることってなんだろう

もうおばちゃんだから
これからは
家族の影響とか教育の影響とか
無意識のうちに受けていた影響だけでなく
何から影響を受けるかは
自分で選んで生きていけるんだもの
自分らしい方向を見出したいな



ケンチャンは着々と
ワイルドでマッチョな方向に
進んでいっている

今頃山の中で
ひとりニヤニヤしながら
絵を描いているのが目に浮かぶ


2019年5月5日日曜日

5月5日




父は去年の今頃からずっと
家が競売にかけられて売れてしまったので
出ていかなければならないという妄想の中にいる

始めの頃はとても焦っていたし
それは妄想だと言っても聞かないので
大丈夫だよ いざとなったら
山の家があるよ
となだめると
「京都なんて遠くて無理だよ〜」と
嘆いていた


ところがあまりにしつこく
立ち退きを命じられるらしく
もうここが自分の家だと思えなくなっていて
徐々に気持ちが山に向くようになっていった

今では自分から
「京都に引っ越そう」
と言うようになった

昨日も突然言い出したので
もうすっかり乗っかって
そうだよ もうその方向で進んでるよ
ケンチャンがキャンピングカーレンタルして
連れて行ってくれるから大丈夫
と言ったら
安心した顔で微笑んでいた


父は何かを感じ取ったのかな
確かにこの10日くらいの間に
私とケンチャンの気持ちは固まってきていた

山に帰るのは難しいと思ってた
でも難しいと思ってるのは
私の脳みそだけかも?と
やっとおなかに落ちて
できると思うことにした

急がず焦らず
でもこの1年くらいの間に
今だ!というときが来たら
私達は父を連れて
山に帰ることにした

どんな風に進んでいくかもわからないし
準備することもたくさんあるけど
目標が定まって
あとはそこに向かっていくだけ
やったるぞう!以外にない



村のおじいちゃん3人組の
ビデオレターが届いた

みんなもいろいろ
辛いこともあるのに
みんな良い笑顔で歌ってくれていた

御三方!
私 後悔したくないから帰るでーっ

今頃たくさんの鯉のぼりが
空を泳いでいるだろう大好きな村へ


2019年5月4日土曜日

5月4日




丸2日眠っていた父は
「一睡も寝れなかった。。」
と言って起きてきた

ずっと寝てたよ〜と言うと
「みんなそう言うよね。。」
と不服そう

そうか 寝れてたんだ〜
とホッとしたりはしない

こういうときは
そうかあ 辛かったね。。
と言ってあげたら良いのかな

頭ではそう思っても
きっと現実を理解できると
望みを捨てられなくて
父の望まないことを言っている


元々はいつも寡黙に微笑んでいた父が
認知症になってからは
何かと不調を訴えてくる

そのまんま過ぎかもしれないけど
ほんとうは辛いことがいっぱいあって
誰かにわかってほしかったのに
いつも言えなかったのかな
と解釈する

男は強くなきゃいけない
弱音なんて吐いてはいけない
とかいって育てられたのかな
母子家庭だったし
ばあちゃん恐かったみたいだから


いろんな父の思い込みの不調に対して
安心させたくて現実を伝えるのだけど
父にとってのほんとうのことは
父が味わっている現実なんだ

いつまでたっても慣れなくて
バチンとぶつかる度に悲しくなるけど
父の現実がうまい具合に
私の未来につながってることもある

父のトンチンカンな現実を
私の現実にしてしまおう

ボジティブにいこう〜


2019年5月2日木曜日

5月2日




ニコニコのあの子が
ポジティブにいこう〜
と言った

ニコニコのあの子は
こころがパッカーンと開いたと
手のひらを開いてみせた

ニコニコのあの子は
まあるくふくらんだおなかを
幸せそうに撫でていた

ニコニコのあの子と
ニコニコのあの子が
もうすぐ出会えることになっているのは
あなただったんだと気づいた瞬間
ニコニコがパンと弾けて倍になった


小学生の夏休みの
田舎で見た木洩れ陽の記憶みたいな音の中で
大好きなニコニコと
大好きなニコニコが
関係性を持つこと

それは喜びだと気づかせてもらった

外の景色が移り変わっても
内がぐらぐらと揺れ動いても
中心はずっとここにいたいな



家に帰ると父は
弟家族の賑やかな声の中で
ぐっすりと眠り込んでいた

きっと誰もいなくて静かより
安心して眠れるのだろうなと思った